「おそらく、これからの日本の医療を予見する本」 おすすめ度:
投稿日:2006-09-05
この本の内容ほどではないですが、以前から自分も、医療はサービス業としてはかなりいびつであると、薄々思ってはおりました。周りを見渡せば、随分サービス業とはかけ離れた対応をしている同僚も多く見かけます。
明日からの外来で、患者さんに対する態度がきっと大きく変わるであろう程のインパクトを受けました。
少し前に出版された本ですが、日本は社会システムがアメリカより20年遅れていますから、まだ十分新しい内容だと思います。オススメです。
「読むには注意が必要」 おすすめ度:
投稿日:2005-09-13
数年前、米国と日本で共に話題になった本だそうである。
著者の主張をひとことで要約すると、「医療の公共性と効率性は市場主義で十分担保される」という、新自由主義的経済観による医療分野への提言である。フリードマン「選択の自由」の医療版と考えてほぼ間違いがないと思われる。
この本を読む場合注意して頂きたいのは、言うまでもないが米国と日本の医療の現状の、あまりにも大きな違いである。国民一人あたりの医師・医療従事者数が世界一多い上に、医療サービスへのアクセスコストが高いために、病院は日本に比べて格段に空いている米国と、医師数が先進国中で相対的に少なく、かつ国民皆保険制度のもと、最もアクセスコストは安価であり、三分診療がスタンダードである日本では、医療政策上同一視できないことは論を俟たない。
もちろん、傾聴すべき主張がないわけではない。近年、日本でも特に特定の外科手術(冠血管バイパス術がその典型である)に特化した病院が徐々に増えてきている。これは本書の主張の一部が裏付けられていると言えよう。
しかし、個人的には、この日本において、自民党政権が進めようとしている新自由主義的経済政策を医療に適応するのは間違いだと考えている。
「ハーバードのスター教授」 おすすめ度:
投稿日:2004-05-03
医療業界は「もっと生きたい。」「痛みをとって欲しい。」といった人間の根源的な欲求に応えるサービス業であるにも関わらず,他の産業と比較して全然消費者のニーズに応える事ができていません。その様子を需要の変化、品質管理、生産管理、保険制度、といったテーマ別に説明しています。本書では,この問題に対する介入方法として,生産者側への「経営戦略のススメ」を提案しています。二冊目では,新型の保険商品、病院格付け情報提供会社、等、多角的な介入方法が提案されており、彼女の活動が米国で支持を得、膨らんでいるようです。マネジドケアについても長所・短所の両方を論じる等、分析がフェアであり、信頼に足ります。日本の医療業界の10年から20年先が予測できる大変良い本です。是非どうぞ。
「名著」 おすすめ度:
投稿日:2003-06-29
情報の非対称性とあわせて読めばなお,理解深まる。
「「医療」業をサービス事業の観点から見直す名著」 おすすめ度:
投稿日:2001-09-25
本書の問題意識は最初に載っている。例えば、1)自動車メーカーのある車種の故障率は簡単に調べられるが、自分の居住地域の医者にかかる患者の術後生存率を調べるのに膨大な労力がかかるのはなぜか? 2)ほとんどあらゆる商品が深夜でも電話一本で買えるこの時代に、ちょっとした病気を診てもらうのに半日も会社を休まねばならないのはなぜか?である。
消費者(患者)の利便性と自助努力、質の向上と低コストの実現、フォーカスト・ファクトリーという切り口で、様々な業種の成功例・失敗例を参照しながら、医療業の今後の展望にひとつの有力な視座を提供する。
経済社会の構造改革が進む中で、国民として一読すべき名著(ビジネススクールの先生が書いたとても良い本)。